【バケモノの子】一郎彦の闇がなぜ鯨に?白鯨の小説についても

映画・アニメ

2015年に公開された映画「バケモノの子」

バケモノの世界の都市”渋天街”を舞台に親子の絆を描いた「新冒険活劇」となっています。

「バケモノの子」の印象的なシーンとして、“白鯨”が登場するシーンがあります。

この白鯨は劇中の重要なシーンでも描かれており、何かの象徴として描かれているようです。

特に、一郎彦が心の闇に飲まれた際には白鯨になっていました。

そこで今回は映画「バケモノの子」で一郎彦が鯨になった理由や小説の”白鯨”の意味について考察を交えて解説していきます!

【バケモノの子】一郎彦の闇がなぜ鯨になった?

劇中では、心の闇に飲まれた一郎彦は白鯨となっていました。

なぜ一郎彦は心の闇に飲まれることで白鯨へと変貌を遂げたのでしょうか?

ここからは、一郎彦にとっての闇となぜ白鯨へとなったのかについて解説してきます!

一郎彦にとっての闇とは?

https://twitter.com/v_mikapoyo/status/1413475997853184004?s=20

一郎彦にとっての心の闇には、“劣等感”と“嫉妬心”が深く関係しています。

この劣等感や嫉妬心を刺激した重要な人物として父の猪王山(いおうぜん)、そして九太の存在が
深く関わっています。

猪王山(いおうぜん)は力強いが、決してその力をむやみに振るわず、その姿が多くのバケモノの支持を集めていました。

一方、九太は、当初は非力で一郎彦弟である次郎丸にいじめられていました。

ですが、九太は強くなりたい一心で、熊徹と日々の稽古に励み、周りのバケモノ達にも一目置かれくらい逞しく成長していきました。

一郎彦も、いつしか父のようになりたいという思いで日々の稽古や勉強に励んでいましたが、成長していく中で、

  • 父のよう立派なキバが生えてこない。
  • 自分よりも先に弟の次郎丸にキバが生える。
  • 父は忙しく稽古してもらえないが、九太は熊徹と毎日稽古している。

と言ったことに対し、“劣等感”と“嫉妬心”を募らせることになるのです。

この日々少しずつ積み重ねられた”劣等感”や”嫉妬心”こそが一郎彦にとっての心の闇となっているのです。

私自身も学生時代部活に励んでおり、「いくら努力しても勝てない相手」「ずっと自分の前に立つ存在」などが必ず存在していました。

その壁に直面するたびに己に対する“劣等感”や“相手に対する”嫉妬心“を刺激された経験があるので、一郎彦の気持ちが痛いほど伝わってきます。

今となっては良い経験だったと言えますが、年頃の子供の心には、大きなダメージを与えるのは間違いないですね。

闇が鯨になった理由とは?

劇中では一郎彦の闇が膨らみ、“白鯨”の姿になっていました。

一郎彦が鯨になった理由は、自分との葛藤を表現するためだったと考えられます。

今回のキーワードでもある”鯨”は劇中でも登場する“白鯨”の小説の内容と一郎彦の心の闇、つまり“劣等感”が深く関係しています。

作中で17歳になった九太は人間の世界に再び戻るわけですが、”楓”という少女と出会い、“白鯨”の小説の内容を説明しているシーンがあります。

その際、楓は次のような発言をしています。

「主人公は自分の片足を奪った憎い鯨に復讐しようとしている。でも実は主人公は自分自身と戦っているんじゃないかな。」

「鯨は自分を映す鏡」

このセリフから、”鯨”は自分自身との葛藤を表現しているとともに、自分自身を映し出す鏡であることを表していると考えられます。

一郎彦が鯨になる前、さまざまな劣等感や嫉妬心を抱いており、その心の闇が父の猪王山が戦いに敗れたことで暴走。

闇の心に飲まれた一郎彦ですが、本当は父のように強く逞しいバケモノになりたいと願っています。

そんな一郎彦の自分自身の心の葛藤を表すものが今回の”鯨”だったのではないでしょうか。

また、鯨が自分自身を映し出す鏡として描かれている部分として、一郎彦が変化して鯨となった生物には”キバ”が生えていました。

このキバは、一郎彦の心の闇を刺激する要因となった、父、猪王山(いおうぜん)のような
立派なキバが生えなかったという一郎彦の“劣等感”を表現されていたのです。

こういったことからも、一郎彦が鯨になった理由は、自分との葛藤を表現するためだったと言えるのではないでしょうか。

【バケモノの子】白鯨の小説との関係についても

バケモノの子で“白鯨”が紹介されたのは、成長した九太が図書館を見つけ、そこで出会った
“楓”と勉学に励むきっかけとなった小説でもあります。

そもそも“白鯨”という小説はどんな物語だったのでしょうか?

また、「バケモノの子」との関係や、なぜ一郎彦は“白鯨”の小説が読めたのかについても気になるところです。

そこで続いてて、小説「白鯨」の内容となぜバケモノの一郎彦が小説を読めたのかについて解説していきます!

そもそも小説「白鯨」とは?

「白鯨」という小説は、メルヴィルという作者によって書かれた実際にある小説で、一人の船乗りと巨大なマッコウクジラの物語となっています。

内容について簡単に説明すると、次のようになります。

捕鯨船ピークフォード号の船長を務めるエイハブは、片足がありません。

彼の片足は、巨大なマッコウクジラ“モビー・ディック”に奪われてしまったのです。

そんな片足を奪われたエイハブ船長は、モビー・ディックを恨み、復讐を仕掛けます。

しかし最終的には、エイハブ船長は戦いののち、マッコウクジラの“モビーディック”と共に海底に沈んでしまうのです。

この物語から、ヒロインである楓は

「主人公は自分の片足を奪った憎い鯨に復讐しようとしている。でも実は主人公は
自分自身と戦っているんじゃないかな。」

という考え方を九太に伝え、さらに一郎彦が鯨の姿になった際に、「人間の闇そのもの」という表現もしています。

この内容をふまえると、“白鯨”という小説を通して

海底という深い“闇”に沈んでいったエイハブ船長と、“心の闇”にのまれていった一郎彦を対比させているのかもしれません。

一郎彦が白鯨を読めた理由は?

https://twitter.com/serenaxxxv/status/1256596498936029187?s=20

バケモノの世界でずっと過ごしてきた一郎彦。そのため一郎彦は人間界の文字は読めないはず。。。

なぜ一郎彦は”白鯨”の小説を読めたのでしょうか?

一郎彦が“白鯨”の小説を読めた理由を、父が猪王山(いおうぜん)であったから。

猪王山(いおうぜん)はもともと宗師候補で、武芸にも秀でており、多くのバケモノに支持されていました。

これだけの能力があることからも、バケモノの街の中でも、身分が高いことが考えられます。

そして、身分が高ければ、子どもたちも、よりよい環境で勉学に励むことが可能になるので、一郎彦は“優等生”だったと言えます。

宗師候補の息子ということから、人間の文字について学んでいても、なんらおかしくはありません。

こう言ったことから一郎彦は”白鯨”の小説を読めたのではないでしょうか?

まとめ

いかがだったでしょうか?映画「バケモノの子」で一郎彦が鯨になった理由や小説の”白鯨”の意味について考察を交えて解説しました!

・一郎彦の心の闇は、父のような立派なキバが生えないことへの“劣等感”

・宗師候補猪王山(いおうぜん)の息子であり、より良い環境で勉学に励むことができたため、
“白鯨”の小説が読めた。

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